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ネパールからのたよりー2

ネパールからのたより第2報です。ヒマラヤの写真が添付されていました。生活をしているエリアから見ることができるということ。うらやましいです。

朝、布団の中でトランジスターラジオのスイッチを入れる。
6時過ぎはまだ暗いし寒い。
ラジオはサガルマータFM局に合わせてある。
この時間やっているのは、今日の新聞の紹介番組というか、どの新聞に何がどう書かれているかをアナウンサーが話している。
文字の読めない人で興味のある人もいるだろうし、私のように時間をかけてしか読めない人間には全部がわからなくでも重宝な番組だ。
これを聞いて読んでみようと新聞を買う人もいるだろう。
新聞は配達してくれるが、ここでは大学教師の大家も夕方に来るネワール語新聞しか取っていない。
大方の人は日常品の店先で新聞を読む。
隣のマヤさんの店でも、家族も目を通すだろうけれど客寄せと最後は商品の包装紙になる新聞が大抵カウンターに載っていて、朝は読みにだけ来る人も多いらしく(1本ずつばら売りするタバコぐらいは買っているのだろうか?)人が集まっている。
起きてカーテンを開け、寝床を昼様式に整えて(客人でもなければ使わないが、掛け布団を畳んで壁側に寄せて敷布団の上に腰かけられるようにするのがこちら流。カバーは掛けない)まずやることは隣の台所に移ってコーヒーをいれること。
Mさんがミルを置いて行ってくれてから朝一番はコーヒーと決めている。(Mさん博士号をとっただろうな。どう暮しているだろう?)
コーヒーが入ったら、カップを手に屋上に出る。
今朝もヒマラヤが見えていた。
北側はここよりも高い建物が多いので、隙間からと辛うじて三角ピークが望めるランタンしか見えないのだけれど、かなり西側に位置するマナスルの眺めは、左手前景に西の丘頂上のウママヘシュワル寺院を置いて、少し遠いが絶景だと思う。
2月になってから季節はずれの降雨が2回あって、ヒマラヤの見える日が続いている。
友人のモヒニとギータが来てくれた土曜日は終日くっきりと山脈が見渡せ、彼女たちとグンバ(ゴンパ)に行ってアニ(尼さん)と話をしてから別れた帰り道、当地で一番の展望場所と思っているサラスワティ寺院からバラ色が燃え出して消え、闇に溶け入る間際まで眺めていた。
(その時に撮った写真を添付します。)
食事の用意は米の選り分けから始まる。
「街まで出て倍のお金を出せばきれいな米が買えるのに」と大方の日本人は呆れるけれど、出来得る限り元々ここに暮す人と違わない生活をすることが私の信条だし、近辺で収穫されるタイチニと称するジャポニカ米が一番おいしいと思っているので、いつまで経っても手早く片付けることができないこの作業がついて回る。
(それで大量を選り分けるには多大な時間と労力が要るので、食べさせようと干瓢やら海苔やら持ってきているのにまだ寿司を作れずにいるのです。)
タイチニが手に入らない時に求めるインディカ米のポカレリも好きだけれど、やはり田んぼをやっている友人たちの家では今でも常時食べている、もち米みたいに重いこの白いごはんをここの人に比べれば少量だけ食べるのが好き。
引き割り豆のスープのダルと野菜のマサラ炒め煮おかずのタルカリは、日本で味噌汁と炒め煮を作るのと殆ど同じ感覚で出来上がる。
日本では一汁一菜の食卓は淋しいし不満足気味でもあるけれど、ここではダルバートが一番おいしいし、からだのためにもいいし、私には毎食でも飽きることはない。
大皿1枚と椀1個(それも省略して皿のごはんに直接ダルをかけてもよい)の食器しか使わないのも、水不足の生活に合っている。
食事の片付けが終われば、昼近い。
ネパールの朝ごはんは、始めからブランチ感覚。ここの主人は早朝の教師の勤めを終えて帰宅してから朝ごはんを食べる。
昼はご飯を食べずに、3時4時頃にチャウチャウ(ラーメン)やバジと言ってチウラ(糒)におかずを添えて食べるが、私がチャウチャウやバジを作ることはなく(外から帰ってきた時や休日には大家のバジが届いたりする)、ビスケットと紅茶などのおやつを摂る。
好きで昔ながらの土器でポップコーンを作ったり大豆を炒ったりもするが、どちらもできたての熱いうちがおいしい。
そうこうしているうちに 屋上の洗濯物はとっくに乾いていて、暗くなる前に晩ごはんのための選米作業にかからねば...とせき立てられるのだけれど、いつも終えないうちに暗くなって充電式蛍光灯の助けを借りることになる。(この時間に電気が来ていることはまずない!)
今はこれらの暮らしの手間を楽しむのに加えて、内から湧き上がるものがあって、石垣りんさんの詩を訳したりしている。
この地、この環境で不思議な気分になって、須賀敦子さんの「ユルスナールの靴」を再読してみたりもしている。
今回の滞在も間もなく中日を迎えます。
2010.2.16  キルティプルから 
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