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ネパールからのたより 10-2-3

ネパールからのたよりを続けて報告します。ダサインのお祭りの報告です。この国最大のお祭りで、長い休みになるそうです。

ダサインのお祭りが始まりました
日本人にはお盆とお正月が一緒に来たようなものとたとえられますが、この国最大の祭りで長い休みになります。
カトマンズに出てきている人たちの多くは故郷の村に帰りますが、海外からもこの期間多くのネパール人が戻ってきます。
ただし旅行者や滞在中の外国人にとっては、親しいつきあいのネパール人家族でもいない限りとりわけおもしろいこともなく、長い休みを多くはシーズンが始まったトレッキングに行ったり、一時帰国したり、近いタイに遊びに出て過ごします。
書物でも学校でも 全てのネパール人がダサインを祝う と教えますが、シェルパやタマンの山の仏教徒民族には今でも無縁な祭りで、カトマンズ盆地の中でも例えばコカナ村のネワールの人たちはダサインを祝いません。
征服民族の宗教、ヒンズー教の祭りをカトマンズのネワールも自分たちの祭りに変容させたと言うところでしょう。
さて、ネワールの中に暮らしている私は彼らのしきたりに従います。
ガタスタパーナと呼ぶ祭りの始まりの日には、皆で集まってピーガンと呼ぶ氏神様の神所にお参りしてから、その近辺の野外でご馳走を食べます。
今回も来て間もない頃、そのご馳走作りなどしている顔見知りおばさんに会った時に「ベエー(ネワール語でご馳走)に来てね」と言われOKしたのでしたが、数日前にしっかり会費の徴収に来られました。
今年の会費は150ルピー、初めて参加した時には50ルピーのところを外国人のよしみで100ルピー支払った記憶がありますから、10年も経たないうちに3倍に値上がりしました。(家賃を入居当時と同じ額しか支払っていないのは申し訳ないと思うべきでしょうか・・・)
3歳年上の、いつも一緒に行っていた家主の未婚のお姉さんが、「歯が悪くなってバジが食べられないから行かない」と言うのはさびしいことでしたが、代わって奥さんが忙しい中(「縫い子」が職業の奥さんはいつも多忙です)、ベエーの時だけに参加しました。
干し米のバジ(ネパール語ではチウラ)は日本人も苦手の人が多くて、それもあってか私にはおいしいネワール宴会のご馳走も敬遠する人が多いようです。(ネワール宴会では炊いた「ごはん」が出ることはありません。)
ご馳走作りは朝からのようですが、これにはお呼びがかからないし、足手纏いになるのが関の山でしょうから、お任せです。
集金時に「何時から?」と訊いたところ「2時頃楽隊が先頭で行くから、音がしたら出てきて」と言われていたのですが、1時半にならないうちに「シホコジ(ジは「さん」)着替えなきゃ」とお姉さんが声をかけてくれました。
太鼓とシンバルンの音が家の前を通り過ぎて行ってから、ご馳走が運ばれるだけに用意された徒歩2分の寺院小屋に赴いて、私は適当にお酒の入ったやかんを選んで運ぶことにして、三々五々に出発です。
ピーガンに着くまでに話していたのは 家主よりは若いけれどキャンパスで教えている人で、「今ネワールの伝統文化について本を書いている」と言うので、興味を示したところ「日本語に翻訳しないか」と望まれましたが、まずは出来上がった本を読みたい。
時々ネパール語に変わってしまうよちよちネワール語で話していましたが、本はネパール語で書いているとのことで一安心です。
ここではネワール語が飛び交うだけで楽しそうな会話には入れませんが、私のお目当てはご馳走。
去年はこの時期 左足首骨折でネパール行きは断念しましたから、2年ぶりの野外で食べるご馳走を、ヒマラヤまでは望めないものの折からくっきり晴れ上がった空の下で、実においしくいただきました。
普通は男の人はしないのですが、このような場では男性も勧んで 葉っぱのお皿を配り、次々にバジやおかずを入れて行く作業に加わります。
写真に写っている食べている人たちほぼ全員が、私もそのうちの一人として食べた1回目の配膳人(わんこそばのように食べる先から追加していくので、食べながらそれを断るのも一仕事です)でしたから、どれだけの人が集まったかご想像ください。
こういう会には小さい子どもを連れた人は来ますが、高学年になる子どもや結婚前の若い人たちは殆ど参加しなくなりました。
もっと楽しいことがあるということでしょうが、何だか最後の消え行く伝統行事を見せてもらっている気分にもなります。
でも終日ピーガンとすぐそばにあるグンバ(チベット寺院)は着飾った善男善女の列が途絶えません。
楽隊を先頭にゆっくり帰途に着く行列に、残りの食べ物が入った鍋を提げて加わった時には 今年も闇が忍び寄る時間になっていて、途中「停電になったね」と先を歩いていたおばさんが振り返って同意を求めてきました。
10/9 キルティプルから
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